【DXM】召喚時能力と破壊時能力の話
似て非なる二つの能力
カードゲームで良く出てくる「召喚時能力」と「破壊時能力」の話です。
DXMでは「召喚時」「破壊時」とわかりやすいキーワードですね。
ちなみにハースストーンでは「雄叫び」「断末魔」と呼ばれています。
カードゲームの一般用語としては、「CIP(Comes into Play)能力」と「PIG(Put into a Graveyard)能力」と呼ばれています。
元々はマジック・ザ・ギャザリングで捨て札を置く場所を「墓場:Graveyard」と呼んでいたことから来ていますね。
最近は別の言い方になったらしいですけど。
発動タイミングが違うだけのカードなので、発動する効果が同じカードだと特に、どちらを使うのかなどは結構悩みどころですね。
今回は、それぞれどういう使い方がなされるか、ちょっと使い方を考えてみましょう。
モデルカード3枚の紹介
ということで、召喚時能力、破壊時能力の効果を持ったカード、そして一切の効果がない(バニラ)カードの3種類を紹介しましょう。
この3種類はいずれもベーシックまたはスタンダードのコモンカードなので、カードの入手難易度や登場タイミングが同じなので、単純に比較がしやすそうなのでチョイスしました。
また、いずれも「同じ場所か、横列に、1/1のユニットを出す」と言う点で同じ効果を持っていますね。
ということで、コスト対能力の面で見ても、「3コストでATKとHPの合計が5」と言うことで、合計だけ見ればステータスは同じです。
この3枚の用途を比較・検討して、デッキに入れるならどんなカードが良いか、考えてみましょう。
召喚時に発動するカードの特徴と使い方
自分で効果の発動タイミングを指定できる
召喚時効果を持つカードは自分が「今だ!」って思ったタイミングでカードを出すことで確実に効果を発動させることができます。
ウルモルの歩哨も同じ使い方で、ユニット複数展開したいと思ったときに使うものです。
ものすごく当たり前ですが、同じ横列にすでに2体召喚している時にはウルモルの歩哨は召喚しないですよね。
横に召喚されるはずのウルモルの勢子が召喚されないため、「ただの3コスト2/1と同じ」になるからです。
それだったらガーディアンパワー使った方がマシです。
召喚時にカードを引く効果だって、手札が8枚だったら(次のターン手札があふれるので)使わないし、ランダムな対戦相手を破壊する効果だって相手の場に誰もいなかったら使いません。
このように、効果の発動タイミングを自分で選べることから、無駄にならないように狙って発動させることができるというところが強みです。
場に出た後の仕事はあまり期待しない
基本的に召喚時能力を持つユニットは、コストに対してステータスが低いです。
普通に考えて、場に出ているエルフの狩人とウルモルの歩哨はエルフの狩人のほうが絶対に強いじゃないですか。
つまり、召喚時効果を持つユニットは、召喚時に効果を発揮したことで、基本的には役割は終わりなので、あとは壁とか置物と同じ扱いで運用するユニットです。
極論を言えばついでにユニットが出せるスペルカードとして考える向きもありますし、ユニットとしての能力は基本的にオマケです。
召喚時能力に向いている能力
とにかく使いやすいのは回復やダメージなど、効果を発動させたいタイミングがあるものが強いです。
相手ガーディアンに2ダメージを与える以下2枚のカードを例にしてもわかりやすいですね。
相手ガーディアンのHPが残り2の時に使って勝てるのはテーバイの重装投槍兵です。
スキュラの戦魚を使っても、相手のターンで相手が回復した場合、決着が持ち越しになりますし、相手がスキュラの戦魚を倒さなければ勝利になりません。
つまり、召喚時能力を使わなければ、勝ちが1ターン遅れることになります。
回復についても同様ですね、相手が破壊してくる前に直接ガーディアンにダメージを与えてきたら負けなので、「このままでは負けそう」というタイミングで破壊時に回復できるユニットを召喚しても無意味になることが多いです。
このように、デッキを作るうえで、どのタイミングで発動させるかのプランを立てやすい能力を持ったユニットを優先して入れていきましょう。
破壊時に発動するカードの特徴と使い方
相手の行動を阻害できる
破壊時に効果が発動するカードは相手が行動を発動させたくないと思わせることで行動を阻害することができます。
ゴブリンの張番もそうですが、相手が全体除去を使ってもゴブリンの雑兵が残るので、相手の除去使用を躊躇させる効果があります。
場に出てから仕事をするので、場に出ているエルフの狩人とゴブリンの雑兵はその対策方法が全く異なるわけですよ。
ハデスであればガーディアンパワーでちょいって破壊できるゴブリンの雑兵のほうが対処が楽でしょうが、適切なスペルがなければ、どんなに強いユニットで攻撃しても2回殴らなければ完全に除去できないゴブリンの雑兵のほうが厄介ですよね*1
このように、効果の発動タイミングが相手依存になるため相手はそのユニットをどうやって対処するかを考えなければならないところがポイントです。
相手に対策されたら無駄になる
相手がに対処をゆだねることになるので、発動させずに対処されたらさらに無駄に終わることがあります。
典型的なのはイズモが得意としているバウンスで、破壊時能力を持つユニットは手札に戻されたら本当に何も仕事ができなかったことになります。
召喚時に効果を持つユニットをバウンスされても、場に出た時点で効果が発動しているのでまだマシですが、破壊時効果を持つユニットを手札に戻されると本当に悲しいことになります。
同様に、封印された場合も、効果が発動しなくなるので無駄ですね。
ほかにも効果が発動しても損するタイミングで破壊される場合もありますね。
同じ縦列の相手ユニットを破壊するような効果を持っていても、同じ縦列のユニットがいなくなってから破壊すれば効果は不発に終わります。
効果が不発になるように相手に対処されたらやっぱり無駄なんですね。
このように、相手の行動によってはせっかく出したユニットの効果が発動しないまま終わることになり、その場合は大幅な損になります。
破壊時能力に向いている能力
とにかく重要なのは相手に邪魔と思わせたい効果です。
自分がされたらいやだなぁ、っていうカードを選びましょう。
その意味で、まさに今回例にしている2枚のカードがぴったりだと思います。
放っておけば2ダメージを受けるから破壊したいが、破壊しても一体残るところに邪魔さが充分にじみ出ていますね。
また、破壊時効果持ちのユニットは、ユニット単独のAtkが高い方が有効だと思います。
Atkが高いユニットは最優先で破壊するのは基本戦術ですが、そこに破壊時効果があることで、最優先で破壊したいが、破壊すると損するというジレンマを相手に与えることがとても重要です。
大切なのは、発動させるタイミングよりも、邪魔と思わせたい戦い方を意識してデッキ構成してみましょう。
個人的雑感
現在のDXMの環境では、破壊時能力が輝くカードが少ない印象があります。
<<大蜘蛛 アナンシ>>なんかも例えば2/1だともっと輝いていたと思うんですよね。
Atk1だと、「放っておいても良いか」って思われるので、Atkが抑制的なDXMのバランスではなかなか破壊時能力が目立たないなぁと思います。
今の環境で有効な破壊時能力は、「仮に召喚時能力で同じカードがあったらそっち入れるかな」ってカードが多い印象です。
ただ、破壊時に同じマスにユニットを召喚する能力は非常に強力なので、是非使ってみてください。
*1:その割にゴブリンの雑兵を見かけないのは、とても単純にルクソールに<<ミイラの兵長>>がいることが原因です