深沢のゲーム日記

好きなゲームについてひたすら書くだけの日記です

【Shadowverse】シャドウバースやってます

多分デジタルTCGをプレイしている人なら一度はプレイしたことがあるはず

ずっと感想を書いてきていませんでしたが、シャドウバースは一応やってます。
一時期ログイン勢だったのですが、最近は新しいパックが発表されたので、改めて再開しました(代わりにDXMがログイン勢になりました)。
ここで、色々と気づいた部分があるので、ちょっと感想を述べてみようと思います。

基本的なルール

基本的にはデジタルなトレーディングカードゲームです。
詳細は公式サイトを見たほうが早いですが、大体以下のようなイメージです。

  1. 1デッキは40枚固定
  2. 初期マナは1PP、以後1ターンごとに最大PPが増加し、最大PPが10PPに達した時点で以後最大PPは増加しない
  3. 初期手札は先行3枚+1ドロー、後攻3枚+2ドロー
  4. 初期ライフは20、ライフが0になったら負け
    1. 山札がなくなった状態でドローが発生した場合も敗北となる
  5. 各プレイヤーは「EP」を消費して、フォロワーを進化させることができる
    1. 進化は先攻は5ターン目から、後攻は4ターン目から可能
    2. 初期EPは先攻が2、後攻が3
  6. 戦闘に参加できない代わりに永続的に何らかの効果を発揮する「アミュレット」というカードがある

ハースストーンを下敷きにしてる感じですが、「進化」を取り入れたことで戦闘が派手になっていますね。

面白いところ

デッキ構築の幅と比重がとても大きい

全体的に、やりたいことが明確なデザインのカードが多いです。
どうすればやりたいことができるかを考えてデッキ構築をするので、ゲームの勝敗に占めるデッキ構築の割合が大きいゲームデザインになっていると私は思っています。
プレイ中は欲しいカードをいかに引けるか、という部分に集約しがちなのは否めませんが、安定した勝率を叩き出すためには、デッキ構築での力量差が出やすい印象を受けました。

また、特殊勝利や、凶悪なOTKコンボを組みやすいカードばかりなので、デッキ構築の時間が一番楽しいと感じてすらいます。対戦はいっそ自動で良いです。
カードの絵がかわいいこいともあり、カードの束を眺めながら一人でキャッキャと構築できるのは、トレーディングカードゲームの醍醐味ではないでしょうか。

とにかく派手で絵が綺麗

「進化」の概念があることで、一発逆転が発生しやすく、非常に派手な戦闘が楽しめます。
更にエフェクト周りもかなり派手で、他のゲームとは一線を画す演出になっていますね。

攻撃側が圧倒的に有利なゲームデザインになっていることも相まって、プレイが楽しくなる演出が詰め込まれているのは素晴らしいです。
効果音とか、細かいアニメーションとか、とにかく「殴りたい!」「カードを使いたい!」と思わせるデザインが徹底しているので、とても気持ちよくプレイできるよう、他のゲームに比べて圧倒的に作り込まれている印象です。

また、グラフィックがとても綺麗で、なおかつそれをちゃんとセールスポイントにしているのも素晴らしいですね。
進化によって1枚のフォロワーで2種類の絵が楽しめるのもそうですが、それ以外にも絵の綺麗さを利用した報酬が多く、なおかつそれがさりげなく目立つようにゲーム画面がデザインされています。
簡単に言うと自分のアバターを着飾る感じで、自己顕示欲をとても満たしてくれる画面設計なんですよね。
私個人はあまりそういう報酬に魅力を感じないタイプなのですが、それでも他人が持っているのを見ると羨ましいと感じるようになっているのはすごいですね。

とにかくUXが素晴らしい

派手さの部分にも通じるのですが、とにかくUXが素晴らしいです。
メニュー画面から対戦まで躓かずに操作ができて、それでいながらソロプレイもやりやすい画面レイアウトの導線。
ゲームをプレイするまでにストレスが無い設計と言うのは、なかなか日本製ゲームって苦手な印象があって、どうしてもゴチャゴチャさせちゃうんですよね。色々。

過去にこれに絡めた愚痴を友人に話したことがあるのですがそもそも日本製のゲームは例え格ゲーであってもメニューの一番上は一人用モードという事実もあり、日本人は基本的に対戦したくないと言うことなのだと思っています。
しかし、対戦したい人にもストレスを与えない画面設計になっているために、ソロプレイから対戦へのハードルが低いメニューレイアウトなのはとても良いですね*1

ゲーム中の演出も、プレイしていてアニメーションが邪魔にならないようにデザインされていて、非常にアクションゲームに近い設計に感じます。
プレイとのシンクロ感やレスポンスの良さなどから、相手にとってもストレスを感じにくい設計になっているんですよね。
どうしても地味な印象が多いカードゲームと言うジャンルで、派手でありながら演出が邪魔にならないように作られているのは、とても素晴らしいと思います。

また、私は外ではスマホでゲームするけれど、帰ったらパソコンやタブレットでゲームをしたいタイプの人です。
日本のソーシャルゲーム同じアカウントでスマホタブレット共有できない仕様が多いので辟易しているのですが、シャドウバースはPCとスマホタブレットでアカウントを共有できるので、家でも外でもプレイしやすい環境になっています。

ゲーム内容以外でストレスを感じる瞬間がほとんどないのは他のゲームにはない良さだと思っています。

課金しなくてもカードが揃いやすい

ログインボーナスとデイリーミッション、月次ミッションを含めると、毎日のミッションをこなすだけでだいたい一日に1~2パック分は簡単に貯まるので、殆ど課金しなくても良い設計になっています。
課金要素は限定グラフィックのレジェンドカードが入った構築済みデッキとか、スキンとか、そういう部分でしょうか。

また、ハースストーンやDXMと違い、1デッキが40枚+同じカードを3枚まで入れるために、1パックで得られるカードの枚数が他のゲームに比べて3枚多い8枚と言うのも、なんとなく豪華な気分にさせてくれますよね。
最終的には他のカードゲームと同等かそれ以上にパックを開けなければならないと思いますが、パックを頻繁に開けやすいボーナスの多さを含めて、大盤振る舞い感を味わえるのも楽しめます。

残念なところ

大味すぎるバランス

盤面に配置できるのはフォロワーとアミュレット合わせて5枚までで、更に全体的に攻撃優位の設計なので、とにかく大味です。
クラス間の勝率、という意味でのバランスは多分悪くないのでしょうが、単純に、理不尽に感じる試合が多いんですよね。

例えば最初に発表されたスタンダードですら最短7ターンで成立するほぼ対処不能なコントロールがすでにトップメタにいたということが顕著じゃないかなぁ、と思います。
HPが20しかないゲームで条件さえそろえば永続的に敵フォロワー全体と敵リーダーに6ダメージ出せるカードがあったり、もう一回自分のターンが来る呪文が最大3連続で使えるとか、なかなかに正気を疑うカードが多かったので、発表当初からかなり衝撃を受けました。

あまりにもコンボが強すぎるから、今後どう弱体化していくのかな、と期待していたところに、新弾が出るたびにインフレしていったのも衝撃です。

拡張パックがいくら出ても、シャドウバースにおけるコントロールデッキの多くは、PPが7以上あって手札さえ揃っていれば(相手の盤面、HPにかかわらず)1~2ターンで勝てるようにデザインされているようです。
ちょっと遅めでも10ターン目には決着がつけられるデッキが多いですね。
じゃあ、そんなコントロールに勝つためにはどうすればよいかと言えば、ただひたすら早くなっていくしかありません。
結果、現在のアグロデッキは、相手の防御が遅れたら安定して5~6ターン目に勝てるようになっています。

5ターン決着の場合、ドローソースがなければデッキの25%も引き終わらない段階で決着が着くので、カードの引き運が大きく左右するようになり、特に敗北時に顕著なのですが、プレイでの反省よりも引きが来ないことの恨みを先に感じることが多いです。

こうしてパワーカードの応酬が続いた結果、最終的にメンコとかコイントスとかいうディスを受ける結果になったのですが、うん、仕方ないよね、という感想しかありません。

キーワード能力が少ない

私がキーワード能力が好きなのは、お金がなくてほとんどパックを開封できなかった時代に、説明書を読んでワクワクしていたころを思い出すからだと思います。
「えっ、島渡りって最強じゃね?」みたいな。
そういう思いから、トレーディングカードゲームは、新弾が出るたびにキーワード能力が増えて、キーワード能力の説明を見ながら、どういうデッキが作れるかなぁ、と妄想するのが楽しい、というイメージでした。

シャドウバースは、キーワード能力を足すものではなく、テキストの解釈をどんどん広げる方向で進めています。
この手法そのものは個々のカードの差別化という意味では、似たカードをほとんど作りにくい設計という意味で非常に挑戦的で、どんどんカードの範囲が増えていくドキドキ感があります。
ただ、実際にカードの説明を見ると類似した能力のカードが多いので、だったらキーワード能力にしてくれた方が全体的に見やすいのでは、と感じてしまいます。
もちろん、キーワード能力にした場合も、カードの記載が簡略化するだけでルール参照しないといけない面倒さは変わらないので、好き嫌いの問題なのでしょうけれど。

まとめ

何がすごいって、美麗なグラフィックと素晴らしいUX、PCへの早期展開というアドバンテージすべてをゲーム部分だけでスポイルしたことですよね。

他にも、シャドウバースが良く考えられているなぁ、と感じる部分の中に、ライトユーザーの多さとコミュニティ作りの上手さがあって、今のような爆発的人気につながったんだと感じています。
実際、この手の対戦ゲームって「なんだこれクソゲーwww」とゲラゲラ笑いながらプレイする変な人が一定数いると思っていて、シャドウバースはそういう部分をある程度意図的に組み込んでいる設計なんですよね。
言い方を変えると、絵的に盛り上がる構成にしているので、大会時に盛り上がりやすいというか、コミュニティを作りやすい設計になっているように見て取れます。

しかし、twitterなどで感想を見てると「これクソゲー……(マジギレ)」みたい(ある種正常な)層がかなりいる印象があって、「ああ、どっちみて調整するんだろうなぁ」、と他人事のように眺めているここ最近です。

ストレスを感じないようにかなり気を配っているゲームなので、ライトにプレイして全く損はないゲームですし、がっつりやりこむのも結構楽しいと思います。
ただ、たぶん私はやりこまない勢になると思います……

*1:ということを書いていたら今後スクエニマルチプレイに寄せていく的記事が上がっていたので、ここ数年でマルチプレイや対戦はこれまで以上に流行っていきそうです。合わせてUXも対戦に寄ってくるかもしれません。